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1955シボレー・150(1955Chevy150)

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概要

1955 Chevy

ハリソン・フォードが扮するボブ・ファルファが操るマシン、ベースはシボレー150。フードにはエアインテークが装着され、太いリアタイヤを収めるべくフェンダーアーチがカットされています。車内にはNASCARのようにロールケージが組まれるなど、低グレードの150ドラッグレース仕様にしている点にカスタムスピリッツをくすぐられます。ルームミラーに吊り下がるスカルもアクセントになっています。ライセンスプレートのナンバーは「GLD 204」。尚、このクルマを“150”と呼ぶケースも多いのですが、当サイトでは'55シェビーと表記しています。もちろん、シェビーとはシボレー(Chevrolet)の愛称です。

撮影エピソード

1955 Chevy

そもそも'71年映画『断絶(Two-Lane Blacktop)』用に製作されたというのが定説なのですが、少々紛らわしく伝えられるエピソードを掘り下げてみたく思います。

Two-Lane Blacktop』の'55シェビーを制作したメカニックのリチャード・ルースは、ゲイリー・カーツから2台同じものを準備するよう依頼されました。1台はエンジンに1969年型 L-88 427が積まれた『Two-Lane Blacktop』の劇中車。これが『アメリカン・グラフィティ』のメインカーとして使用されました。劇中では描写されていませんがフードはグラスファイバー製のチルトカウル式。チューブフレームにチューブアクスル、ディスクブレーキを搭載していました。

1955 Chevy

もう1台は故障の際のスペアとしてスタジオから供給された454エンジンが積まれた車体。これは、外装にカメラ用の架台が装備された車内シーンの撮影車でした(写真→は『Two-Lane Blacktop』の際の同車)。

更に『Two-Lane Blacktop』のクラッシュシーンの為に準備された454を積んだシェビーも用意されました。実際にはこの車両は『Two-Lane Blacktop』には使用されず、アメグラでスタントカーの役を引き継ぐ事になりました。これで計3台。

1955 Chevy

さて、パラダイスロードでのクラッシュシーンですが、メイキングでも語られている通り、タイロッド及びアクセルビーム等の破損により、車体がうまく横転せずに1972年7月26日の最初の撮影及び8月4日の撮影は失敗に終わったそうです。8月7日収録最終日の未明、ようやく車体は横転し、ジョージ・ルーカスのイメージ通りのショットがフィルムに収められました。

しかしここで疑問が浮上します。ファルファのマシンは150の2ドアセダンのはずですが、最後に爆発するシェビーを観察すると、まずリアフェンダーのアーチがノーマル形状である事に気付きます。そしてルーフがハードトップである事やウィングチップのリアバンパーを装着している事から、グレード違いの「ベルエア」の2ドアクーペである事が推測できます。実はこれは、ジャンクヤードから発掘された炎上用の4台目で、モール類を外された上で黒塗装され、ギミックのセンターピラーが立てられた車体なのです。つまりスタント用の3台目は横転シーン、4台目は爆発用にと使い分けられたというわけです。

1955 Chevy
1955 Chevy

↑スタントシーンに使われた3台目。少々炎を上げているが、すぐに消し止められたであろうと推測されます。噂では横転の際エンジンは降ろされていたそうで、北カリフォルニアのストックカーレーサーに売られ、やがてスクラップとなったそうです。

撮影後

1955 Chevy
1955 Chevy

さて、ファルファが乗っていた車体は、1975年5月号のストリートロッダーマガジンに掲載され(»参照)、カリフォルニア州ディクソンのサム・クロフォードに売られました。翌年、カンザス州ウィッチタのスティーブ・フィッチ氏が購入しますが、彼はその後劇中車のデュースクーペをも購入します。

この2台の様子はCar Craftマガジン1983年10月号にて掲載されましたが、後にデュースクーペはリック・フィガリ氏へ、'55シェビーは現在のオーナーであるウェイン・ニューサム氏の元へ渡っています。尚、カメラカーであった2台目の消息については、『TWO-LANE BLACKTOP』のHPに綴られているそうです。

TWO-LANE BLACKTOP

TWO-LANE BLACKTOP

2007年4月11日、『断絶(Two-Lane Blacktop)』の国内版DVDがようやくリリースされ、特にアメ車ファンの間では話題になりました。初回限定生産のコレクターズ・エディションには、84頁に及ぶブックレットが付属されていて、この'55シェビーのディテールについても解説されていますが、454エンジンとなっています(劇中の台詞でも語られているから?)。また、同じ劇中車という事もあり、時折り雑誌などでアメグラと比較される記事も目にしますが、このブックレットに於いても「55年型シェビーに特別な思い入れの無い私は『アメリカン・グラフィティ』で、ハリソン・フォードが運転する個体を見ても無反応だったのだが、この『断絶』を見るたび55年型シェビーのハンドルを握りたくなる」と、主観で締めくくられています。

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参考

英文サイト
Kathy Schrock’s “Unofficial American Graffiti”

Petaluma CA Salute to American Graffiti

Jeff's All Graffiti All The Time


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Last-modified: 2012-02-29 (水) 13:58:21